こんな住宅が危険です | |||||
これまでに欠陥があった住宅の特徴をまとめてみました。これらの住宅のすべてが危険であるわけでは決してありませんが、欠陥住宅が多いのには、やはりそれなりの理由があります。 | |||||
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■検査済証の無い住宅 | |||||
住宅を購入された際、業者から手渡される「引き渡し書類」のなかに、検査済証が含まれているでしょうか?建物が完成するまでには、役所や民間検査機関による次の検査に合格することが法的に義務づけられています。 | |||||
@建築確認申請:これから建てる建物が適法であるか審査されます。 A中間検査 :工事の途中、主に構造部分が完成した段階で検査を受けます。 B完了検査 :工事が完了した段階で検査を受けます。 建築確認申請どおりに完成してれば、建築基準法に適合した建物 であることが認められ「検査済証」が交付されます。 |
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ですから、「検査済証」は建築物の安全性等が確認された証明書といえるものです。 ところが、建築確認申請時に、車庫部分などに耐力壁を配置した設計図を提出し、審査をパスした後に、工事段階でその壁を取っていまうという悪質な方法をとる業者がいます。もちろんこれらの建物は完了検査を受けていませんので「検査済証」は交付されていません。検査済証が発行されていない建物は何らかの違法建築や欠陥建物である可能性が大きいといえます。 |
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■1階に駐車スペースのある木造3階建て住宅 | |||||
木造の建物は他の構造形式(鉄骨造や鉄筋コンクリート造)の建物とは異なり、柱と梁だけでは十分な強さを発揮できず、壁が柱と梁の弱さを補って成り立っています。この壁を耐力壁といいますが、建築基準法で定める地震や風に対する強さの基準を満たすためには、相当数の耐力壁がバランスよく配置されていることが必要になります。特に1階は2.3階を支えるためにより多くの耐力壁が必要になります。1階に広い駐車スペースを取っているタイプの木造3階建て住宅は、必要な耐力壁量の確保が困難で、構造耐力不足の欠陥住宅が多々見られます。 また @入り口付近に幅90cm以上の壁(窓や扉の無い壁に限ります)がない住宅 A間口と平行方向の壁が少ない細長い住宅 なども同様の理由で、構造欠陥住宅である可能性があります。 |
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■監理者の見えない建て売り住宅 | |||||
第3者監理のページで詳細に述べていますが、設計から施工までのすべてを1社でおこなうことが多い建て売り住宅では、設計通りの施工がおこなわれているか不安です。なぜなら、施工のチェックをおこなう工事監理は、設計者もしくは第3者監理者である建築士が、施工会社から独立した立場であることが重要なのです。そのため、国や市町村が建てる公共建物では、設計施工一括発注は原則あり得ません。設計・監理をおこなう設計事務所と工事をおこなう施工会社は、必ず別会社であることが決められています。 「なぜ第3者監理なのか」はこちら >> |
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■小さな不具合の多い住宅 | |||||
建物は電化製品や車などの工場生産品とは異なり、現場で多くの職人が多くの部材を組み合わせて造る一品生産品です。天候や工期、職人の腕によって多少不具合があるのはやむを得ないことかもしれません。しかし、それらの不具合もあまりにも多いと考えものです。意図的な手抜き工事や経験の少ない職人ばかりを集めて全体的にずさんな工事がおこなわれている可能性があります。このような建物には、得てして大きな欠陥が隠されていることもあります。 | |||||
■輸入住宅 | |||||
輸入住宅の中には、外国の仕様そのままのものもあり、日本独特の気候風土への配慮不足から、雨漏りや結露などの欠陥が起こるケースもあります。 | |||||
■建具の開閉具合が気になりだした住宅 | |||||
住宅欠陥のなかでも最も深刻なものひとつに、地盤沈下や不同沈下による建物の傾きがあります。 床や壁のわずかな傾きは見た目だけではなかなか気づきにくいものですが、建具の開閉具合には顕著に表れます。ドアや窓が開きにくくなったり、すき間が目立つようになったら要注意です。 |
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